越前くいしんぼ旅行④ [あまから手帖]
福井・大野出身である同職の先輩に・・・
「福井に行くなら是非ヨーロッパ軒のソースカツ丼食べてきてください。」といわれていた。
福井駅からかんぽの宿に行くタクシーの中で、運転手さんにどこのソースカツ丼が美味いか尋ねてみると・・・
「あちこちにソースカツ丼を出す店があるが、片町のヨーロッパ軒のものが一番美味いね。」と答えた。
嗚呼、もうどうしても行かねばならぬ。
福井銀行の本店を西にすすむとその店がある。
元祖・ヨーロッパ軒総本店!!
(このビルもソースカツ丼ひとつで建てたと思うと感慨深いものがある。)
ただ、有名人の色紙がずらりと並んでいるところが人気者の証。
これが定番のソースカツ丼(820円)
薄めのカツが三枚白いご飯の上にのっている。食べるカツ以外は、丼の蓋に移して食するのが通らしい。
因みに、隣のカメラは今回の旅行のお供 ツアイスのコンテッサ35
戦後のカメラで最も洗練された美しさを有するものの一つに数えられる。
レンズは西独製のオプトン・テッサー45mmf2.8。極めて良く写る。
そうそう、ソースカツ丼だが、カツにかかっているソースの味は、いつも食べている串カツ用のものとよく似ている。
簡単に言えば、串カツにソースたっぷりつけてご飯の上に乗っけて食べている感じである。
ソースが染みたごはんを、美味いと思うかどうかが、この丼の好き嫌いを決定付ける点だろうなあ。
と考えながらもパクパク・・・完食
丼の底に浮かぶヨーロッパ軒の文字がその自信を示している。
さあ、予定の行動はすべて終了した。
あとはJR福井駅に戻り、車中のビールとお酒を買えば完璧である。
そうして、用意万端の上、17時5分発の上り特急雷鳥38号到着まで少し時間があるので、ホームで写真でも撮るか。と思ってうえに上ってみると、なんと望外のご褒美が待っていてくれた。
これは、9月1日から3日だけ運転される福井発越中八尾行の臨時特急「おわら」である。
おわら風の盆の観光客を捌くための臨時列車。
福井にキハ181が登場することは現在では極めてまれ。
いいもの見せてもらいました。かたじけない。
それと下り福井止の普通列車が入線してきた。大きなライトに何やらドキドキしてきたら・・・あな、懐かしや・・・国鉄色の475系が現れた。
急行ゆのくにが大阪駅11番線に入線していた姿を覚えているだけに、懐かしさいっぱい。
これは、昨年国鉄色に復元され、「リバイバル急行くずりゅう」を運転したときの名残である。
http://www.geocities.jp/hyama165kei/kuzuryu/revival.htm
運転席横の剃り込みのようなZの塗りわけや、裾のクリーム色のラインまで再現されている。
前からクモハ475―43 モハ474―43 クハ455―18
これは3両編成であったが、よく知るテツ仲間に尋ねると、今でもあと三両いるらしい。
しかし、ここでこの編成に出会えたなんて僥倖以外の何ものでもない。
鼻息荒く年甲斐もなくホームをうろうろしている人間を他の乗客は不思議そうに見ていたことであろう。
向こうのホームではフランケンがじっとその様子を窺っていた。五木ひろしからバトンタッチした陣内君とともに・・・。
ようやく台風禍から立ち直り、再開した越美北線の列車を眺めつつ車中のヒトとなる。
やっと・・・おわった。
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ファジーさん、おはようございます。
キハ181の情報ありがとうございます。私が近江塩津で撮影したのが8月23日の上りですのでおそらく特急「おわら」運転に向けて現地乗務員の習熟用に貸し出されていたんでしょうね。
475の国鉄色も良いですね。60Hz用の帯まで入って。私もこのカラーから連想するのはやはり「ゆのくに」です。子供のころはこの名称の意味も理解していませんでしたけど。
4回にわたる大作、楽しく拝見しました。
by サットン (2007-09-10 11:10)
あ~っ!連載、面白かった。
お疲れ様でした。
万年少年のファジーさんへ
by いたさん (2007-09-10 13:52)
ソースカツ丼、めちゃくちゃウマそうじゃないですか!
福井はまだ行ったことがないのですが、うまいもの天国・・・という感じですね(^^)
キハ181、475系・・・関東じゃ見れない車両ばかりだ。
特に475系国鉄色は、昨年富山駅で見て「こんな電車がまだ走っているのか!」と、感激したのを思い出しました。
by (2007-09-10 18:48)
ソースカツ丼・・・・美味そうですね。キャベツは乗ってないんですね。
それよりも、目が行ったのは『コンテッサ』・・・・良いですね~、素敵ですね~、現代に通用するGood Designですね~。私の友人が昭和30年代に愛用していました。
そして、キハ181・・・・でも、この形式は国鉄特急色が似合います。そして475・・・・この系列は『大目玉』が最高です。小さいの・・・・シールドビーム?は似合いませんね。
良い旅行でしたね。こっちも、旅を楽しませていただきました。有難う!
by む〜さん (2007-09-10 23:03)
帰りはさすがに18きっぷではなかったのですね。
これは、16時54分着の255Mですね。475系のローズピンクは、富山港線廃止時のイベント用に、2005年秋に塗り替えています。ほかに
クモハ475-46
モハ474-46
クハ455-60
も塗り替えられています。
土曜日の敦賀での電車、時刻どおりなら239Mです。ということは本来413系のところ、475系が入っていたということです。
>むーさん
古い471系のほうが、80年前後にシールドビーム改造されています。生き残っている471系は全車シールドビーム改造車です。
by なにわ (2007-09-11 18:47)
>サットンさん。おはようございます。
北陸は、京阪神から短距離ながら文化風俗(鉄道も)が異なり面白いところでした。
>いたさん。おはようございます。
連載ずっとご覧頂いたのですね。ありがとうございます。
しかし、4回ものは、やはり編集が大変でした。
>うたにさん。おはようございます。
関東からは福井へ行くには少し迂回をしなければなりませんが、面白いところです。金沢のような大都市でないところがいいのかも。
>む~さん。おはようございます。
明確な行程表を持たないファジーな旅でしたので、おかげで思わぬ発見もありました。天気にも恵まれ楽しかったです。
>なにわさん。おはようございます。
詳細な説明をいただきまして、ありがとうございます。
最近鉄道雑誌は購入していないので現状をよく把握できていません。
1960年~1980年発行の鉄道雑誌は充実しているのですが・・・(笑)
by Fuzzy (2007-09-13 07:49)